真光寺の掲示板(住職法話)

投稿日:2015年08月15日

【住職の一口法話】

「仏説父母恩重経(ぶっせつふぼおんじゅうきょう)」について

懐胎守護(かいたいしゅご)の恩
 懐妊中、苦悩の休む時がないために、他の何も欲しがる心も生まれず、ただ一心に安産ができることを思う。

臨生受苦(りんしょうじゅく)の恩
 出産時には、陣痛による苦しみに耐え忍ぶ。父も心配から身や心がおののき恐れ祖父母や親族の人々も皆 心を痛めて母と子の身を案ずる。

生子忘憂(しょうしぼうゆう)の恩
 出産後は父母の喜びは限りない。それまでの苦しみを忘れ、母は子が声をあげて泣き出したときに、自分もはじめて生まれてきたような喜びに染まるのである。

乳哺養育(にゅうほよういく)の恩
 母親が自らの血液である母乳を子に与え、育てる中、数年間で憔悴しきってしまう。

廻乾就湿(かいかんじつしつ)の恩
 水のような霜の夜も、氷のような雪の晩にも、乾いた所に子を寝かせ、冷たい、湿った所に自ら寝る。

洗灌不浄(せんかんふじょう)の恩
 子が排泄した不浄物も、自らの手で洗いすすぎ、臭気をいとわない。

嚥苦吐甘(えんくとかん)の恩
 親はまずいものを口にし、美味しいものは子に食べさせる。

為造悪業(いぞうあくごう)の恩
 子の為には止むを得ず悪業をし、地獄におちても子の幸せを感じる。

遠行憶念(おんぎょうおくねん)の恩
 子が遠くに行ったら、帰ってくるまで四六時中心配する。

究竟憐愍(くつきょうれんみん)の恩
 父母は我が身に代えて子を守り、死んだ後も子を守りたいと思う。

親のありがたさに感謝
いまこそ親の大恩に報いるべき

合掌 真光寺 俊芳

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